KTグリーンマット(概要)

天然植物繊維であるヤシの表面に種子・肥料等を特殊接着剤で定着させた植生マットです。密着性・保温性・雨滴の衝撃緩和効果に優れ、保水性・通気性も良く種子の発芽を促進し生育を安定させます。製品容姿は、幅2mもしくは1mで10m/巻となります。

KTグリーンマット施工方法

1.法面の整地
KTグリーンマット(以下 マット という)に定着させた種子は生き物です。取扱は丁寧に行い、張付前発芽の原因となる高温・多湿・降雨・水濡などを避け、発芽率低下の原因となる乾燥・直射日光を避けて保管します。夏期で1週間、冬期で1ヵ月を経過すると発芽率が低下しますので使用を避けて下さい。

マサ土(花崗岩類の風化土)・シラスなど、保水性にとぼしく乾燥しやすい特殊な地質での施工は、天候などを考慮して適期を選んで下さい。

法面の浮石・根株等はできる限り取り除き、凹凸部をならして、マットが土壌に密着するように整地します。法頭は、段差ができるだけ少なくなるように注意し、0.5~1.0m程度整地します。

法面の整地

2.KTグリーンマット張付
マットは法頭より張付けます。また、階段がある場合は、犬走りから張付けます。階段や犬走りにマットを被覆すると、崩壊防止がより効果的です。

張付は、マットの種子定着面が土壌に密着するように十分注意します。現場でマットを切断する場合は、脱落を抑えるためハサミなどで種子定着面を上にして行います。

マットは、5cm程度の重ね幅をとって張付けます。張付後は、アンカーピンを打ち込んでマットと地面を密着させますが、マット標準型に亀甲金網併用の場合は、仮止めします。

KTグリーンマット張付

3.金網張付とアンカーピン打込
亀甲金網は10cm程度の重ね幅をとって張付けし、張付後にアンカーピンを打ち込みます。マット標準型のみの場合は金網は不要ですし、NW型はマットと金網が一体ですからマットと金網が同時施工となります。

アンカーピンの標準設計数量は、1㎡あたり長い(メイン)アンカーピン2本・短い(サブ)アンカーピン2本の計4本です。

但し、地面に十分密着させるために、現地の状況に合わせて増量し、法肩部・凹凸部・重ね代にはメインアンカーピンを多めに使用して下さい。ピンは、フックを上向きにして打ち込みます。

金網張付とアンカーピン打込

4.完成
マットの効果は、表土面との密着性が良く雨水などによる土砂流出防止・法面安定、寒冷地・高冷地における凍結・凍上による崩壊抑制・法面安定。

マットの上を金網で被覆することにより、積雪・風雨などの外力に対しての法面保護の安全性が高まり、早期緑化に加えて、周辺植物の自然植生が期待できます。

完成

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